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取るに足らない日々の出来事

イタリア(2005)

2005年2月2日から10日、イタリアへ旅をしてきた記録です。

***

イタリアには、昔からなんとなく憧れはあった。
食べ物が美味しいらしいとか
有名なブランドの素敵な靴やバッグが手に入るとか
そういう話を聞いていたし
ローマ帝国の遺跡はあまりにも有名だ。
けれど、なんだか遠い話のようで
自分が行くとしてもずっと先のことだろうと思っていた。


だが、女3人旅仲間のうち、誰から言い出したわけでもないのに
いつの間にか次の旅行先がイタリアに決まっていた。
後でいくら考えても
誰が言いだしっぺかわからないのが不思議でたまらなかったが
私たちはきっと、このときイタリアに行く運命だったのだ。


イタリアでは
ローマ、ヴァチカン市国、フィレンツェ、ピサ、ヴェネツィアを回った。
いや、ヴァチカン市国はイタリアではないのだけれど。


ローマでは、あまり時間が取れずに
ローマ帝国の遺跡を思う存分見ることはできなかったのが心残りだ。
街では、至るところに古い時代の遺跡が残っているのが見えた。
この街なら、毎日遺跡を見て回っても当分飽きることはないだろうと思う。


ヴァチカン市国は、私にとって、まさにタイムリーな訪問だった。
ちょうどその頃、ダン・ブラウンの「天使と悪魔」を読み終えたばかりだったからだ。
壮大な大聖堂は、外から見るよりも中から見たほうが素晴らしかった。
光が聖堂の内部に差し込んで、荘厳な雰囲気を醸し出していた。
「天使と悪魔」にも出てきたスイス衛兵が、至るところに立っていた。
小説の中にも出てきたとおり、その素晴らしい軍服はミケランジェロのデザインらしい。
警備をしている衛兵は、身じろぎもせず直立していたが
当番ではないらしい衛兵は気さくだった。
衛兵から私たちに声を掛け、一緒に写真に写ってくれた。

バチカンの大聖堂の内部 バチカン市国のスイス衛兵


フィレンツェに入る前に立ち寄ったミケランジェロ広場からの眺めは素晴らしかった。
小説と映画「冷静と情熱の間」の舞台になった街だ。
あの有名なドゥオモが、遠くに見えた。

フィレンツェの街並み


ピサは、まさに観光地という雰囲気だった。
世界中からピサの斜塔を見るために人が集まっていた。
ピサの斜塔は、想像よりもずっと傾いて見えた。
7~8度傾いており、下部に対して上部は4~5mずれているらしい。
地盤沈下で毎年1mmずつ傾くため、補修工事を行なっている。
実際は上部を少し元に戻しているため、全体的にバナナのように湾曲した形となっている。
斜塔の内部を登ると、傾いている故の不思議な重力を感じる。
これは登ってみなければなんとも説明のできない不思議さだ。

ピサの斜塔の側に、大聖堂があった。
この建物もわずかではあるが、傾いている。
内部は、音響効果が抜群で、係の人に歌を歌ってもらうと
なんともいえない響きがドーム内に広がり、鳥肌が立った。
人の声がドームの中に反響して響き渡り、まるでパイプオルガンの音色のようだ。

ピサの斜塔  ピサの大聖堂


水の都ヴェネツィアは、丁度、年に一度のマスカレード・カーニヴァル(仮面謝肉祭)の時期だった。
この時期にヴェネツィアを訪れることができたのは、本当に幸せなことだ。
優雅な衣装を身に纏い、仮面を付けた人が町中に溢れていた。
これらの人々は、スポンサーを付けて何ヶ月も前から仮装の準備をするらしい。
立ち振る舞いまで練習するらしく、全てが完璧だ。
まるで中世のヨーロッパに迷い込んだような気分になる。

ベネツィアの仮面カーニヴァル ベネツィアの仮面カーニヴァル ベネツィアの仮面カーニヴァル ベネツィアの仮面カーニヴァル


街では、仮面が安いものから高価なものまで店に並べられる。
高価なものは、デザインも素材も凝っていて見ているだけで溜息が出るような美しさだ。
仮面や衣装がなくとも、カーニヴァル気分を味わうことができる。
街の通りには、顔に様々なペイントを施してくれる即席のメイク屋が軒を連ねていた。
老若男女、人種を問わず、この祭りを楽しむのだ。

仮面カーニヴァルの子供たち





・・・もちろん私も、このカーニヴァルを心ゆくまで楽しんだのだった。

私も・・・







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